眼科では非常にたくさんの検査装置を使って診察します。
『生きた精密機械』とも言える眼の検査に用いる装置の多くは、ハイテクな光学装置です。
当院の設備の一部をご紹介します。
■オートレフ・ケラトメーター
■ノンコンタクト・トノメーター
遠視、近視、乱視などの屈折度、角膜の曲率を測定する装置です。眼鏡やコンタクトレンズ処方の予備検査として欠かせない装置です。
角膜に空気を噴射し、非接触的に眼圧を測定する装置です。
■スペキュラーマイクロスコープ
■FDT視野計
角膜内皮細胞(角膜が透明性を保つのに必須な細胞)を撮影する装置です。コンタクトレンズの長期装用者、眼内手術前後など角膜障害が疑われる際には是非必要な検査です。
他の視野計ではとらえられないごく早期の緑内障の視野欠損を検出するための新しい原理に基づく視野計です。
■静的視野計
■眼底カメラ
緑内障の診断、経過観察には欠かせない視野欠損を診断する装置です。当院で採用しているのは、緑内障の世界ではグローバルスタンダードになっている独Humphry-Zeiss社製の装置です。
無散瞳・散瞳カラー眼底写真、蛍光眼底撮影(FAG)および脈絡膜血管造影(ICG)も一台でこなせるデジタル眼底カメラです。
■細隙灯顕微鏡(スリットランプ)
■角膜形状解析(トポグラフィー)装置
眼科医が手足のように最も頻用する生体顕微鏡です。私は切れのよい画像が特徴の独Rodenstock社製RO5000を愛用しています。
角膜の形状をコンピュータ解析し、円錐角膜の早期診断、屈折手術後の不正乱視検出など角膜の異常による視力低下の原因解析に欠かせない装置です。
■眼科用超音波診断装置
■画像ファイリングシステム
眼内の混濁、出血で眼底が見えないときに超音波断層像を用いるBモードと、白内障手術前に眼内レンズ度数を決定するために眼軸長を測定するAモードを1台でこなせるTomey社の装置です。
スリットランプで観察した眼表面から眼底までの画像を患者さんのIDごとに整理・記録して保存するシステムです。当院で採用した"iMage"は、動画も保存できるのが特徴で、治療前後の微細な変化の比較、患者さんへの説明に重宝しています。
■OCTスキャナー(Optical Coherence Tomography):光干渉断層計
眼底の網膜の断層像を撮影できる装置です。このOCTは光干渉という現象を利用して、網膜に害を与えることなく、20μm以下(μmは1mmの千分の一)という高解像度で垂直方向の断面像を撮影することが出来る画期的な装置です。今まで肉眼では判別困難だったレベルでの画像診断が可能になり,黄斑部(網膜のど真ん中の特に大事な部分)の病気の診断や手術適応の決定に非常に有用です。また、網膜の表面に走る神経繊維(緑内障で障害される)の厚みも測れるので,緑内障の診断機器としても応用がされています。
非常に高価な機械で2006年現在で県内でもまだ数台しか導入されていません。(まだ健康保険の検査点数がついていないので、当院では今のところ無料で検査しています)
これは網膜の中心部(黄斑)に穴があく病気の「黄斑円孔」をOCTで撮影した網膜の断面像(上が眼球内部方向)です。中央に井戸状に見える黄斑円孔の直径が0.5mm程度ですから、その解像度の高さが判ると思います。
■IOLマスター
白内障手術で使用する眼内レンズの度数を決定するための最新の検査機器です。
今までの超音波を用いた検査法では時に誤差が大きく出ていましたが、レーザー光干渉計を用いた測定法のIOLマスターの導入によって、非接触で格段に精度が高くなり、その患者さんにあった眼内レンズの度数をより正確に決められるようになりました。当院では2007年はじめから導入し非常に良好な結果でしたので、第66回広島地方眼科学会でも成績を発表しました。
眼科疾患の治療、手術にも様々な器具、ハイテク機器を使います。透明な眼組織の特徴を利用して、眼底の病気などの治療にレーザーを使用し始めたのも、歴史的に眼科が最初でした。最近は外科の手術でも内視鏡を用いて出来るだけ小さな切開で行うのが流行ですが、眼科の手術のほとんどは顕微鏡下で行われます。
白内障手術は3mm(あるいはそれ以下)の切開から行う究極の小切開、低侵襲手術と言えるでしょうし、レーザー手術はミクロン(千分の一ミリ)単位の治療になります。当院の手術に用いている機器の一部をご紹介します。
■Nd-YAGレーザー
■マルチカラーレーザー光凝固装置
眼内の焦点を合わせたところにプラズマを発生させて、眼表面にメスで切開を加えることなく、眼内部の虹彩や濁った水晶体嚢などを切開できるレーザーです。
糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜(剥離)裂孔、緑内障などの疾患で、虹彩や網膜を光凝固するための装置です。当院で採用しているマルチカラーレーザーは、凝固場所や出血の程度などに応じて、青色〜赤色までの最適なレーザー波長を選択できる最新式のレーザー装置です。
■手術室
日帰り白内障手術を行う手術室内はHEPAフィルター内蔵のエアコンでクリーンな環境に保たれています。手術顕微鏡は、世界中で定評のある独Zeiss社製、白内障手術の超音波乳化吸引装置は、国産最新鋭のNIDEK社製CV24000で常に最新のソフトウェアにアップデートされています。
院内のその他のユニークな設備についてもご紹介します。
■電子掲示板システム
■AED:自動体外式除細動器
待合室のプラズマテレビには、現在お待ちいただいている患者さんの人数が表示され、また待ち時間のあいだに院内の設備紹介や眼科の病気の解説を見ていただけるように、電子掲示板システム p-wait を導入しています。
心臓発作(心室細動)で倒れられた患者さんが発生した場合に、ただちに救命処置が出来るように電気ショックによる除細動を行う装置です。最近ようやく日本でも徐々に公共施設などにも設置されるようになってきました。ご高齢者の患者さんが多い当院でも、万が一の時の用心のために導入しました。

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