水晶体嚢を支えている糸の ような組織が切れてしまい、眼内レンズを入れて固定するはずの袋自体が外れてしまう合併症です。
これらの比較的小さな合併症は、患者さんの術前からの眼の状態によってはさけられない場合があり、どの病院でも時に発生するものですが、きちんと手術中に処理できれば将来にわたって問題なく経過する場合が殆どです。しかしながら、網膜剥離や眼内レンズ脱臼などの視力を脅かす大きな合併症へと進展するケースもまれにあるので、出来るだけ限りなくゼロに近づけたい合併症であることには間違いありません。上記の表は、平成10年の日帰り手術開始以来の当院における合併症率です。括弧内の数字は最近の医学雑誌に発表のあった、国内外からの有名な手術施設から報告されている発生率です。世界的水準から見ても恥ずかしくはないレベルと思われます。幸いにして、最近の機械、薬剤の進歩でさらに合併症率は減りつつあり、平成19年末までの最近の連続1000例の手術では後嚢破損2眼(0.2%)とチン小帯断裂3眼(0.3%)があったのみで、手術の安全性は年を追うごとにさらに高まっています。